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糸谷流右玉の話

飛ぶ鳥を落とす勢いの藤井聡太六段だが、次の対局相手は、糸谷哲郎八段(2018年3月22日王座戦)である。

糸谷八段といえば、関西若手四天王の1人で、竜王のタイトルも経験した一流棋士。最近はDJダニーとしても有名で、香川女流(番長)とのイチャイチャも将棋ファンにはお馴染み。
四天王とか番長とか言っているが、現代の話である。

というわけで、今回は糸谷八段考案の戦法の一つ「糸谷流右玉(いとだにりゅうみぎぎょく)」を紹介したい。

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糸谷流右玉の基本図。見ての通り、対振り飛車の戦法で、地下鉄飛車にするのがポイント。これは4七銀型だが、5七銀型もある。

自分はネット将棋での対振り飛車はほとんどコレを採用するので1000局くらいは指したはず。いや、そこまではいかないか。ともかく、指していて楽しい作戦なのだ。

が、振り飛車対策としてものすごく優秀というわけではなく、公式戦で糸谷八段が採用した対局は少ない。以下は貴重な対局の1つ。

2009-12-21 NHK杯糸谷哲郎 vs. 鈴木大介 NHK杯

この対局はリアルタイムで見ていたけど、ちょっと感動した。糸谷流としてはちょっとトリッキーかもしれない。


2010-11-11 朝日杯将棋オープン戦矢倉規広 vs. 糸谷哲郎
こちらは朝日杯から。糸谷流の入玉に成功したものの……。


2006-09-29 朝日杯将棋オープン戦糸谷哲郎 vs. 中原誠 朝日オープン

中原誠永世名人の中飛車を糸谷流右玉で粉砕! 糸谷流右玉を指したいならば、チェックしておきたい一局。ニコ動に動画解説もアップされている。

将棋大技典 - 1(ニコニコ動画)
配置にミスがあるまま進めるなど、問題も多いが参考にはなるはず。


糸谷流右玉の原点・将棋倶楽部24のI-houshin

糸谷流右玉は糸谷八段が奨励会時代に生み出したといわれる。奨励会時代の棋譜は残っていないが(たぶん)、将棋倶楽部24で糸谷八段のアカウントとされる「I-houshin」の棋譜は多く存在するのだ。興味があれば検索してほしい。

余談だが、I-houshinはあの伝説のdcsyhiとも対局している

2003年1月ということで、糸谷八段当時14歳の棋譜だろうか。


糸谷本人が解説した糸谷流右玉

糸谷流右玉をテーマにした棋書は残念ながら出ていない。が、将棋世界のワンコーナーで糸谷八段が糸谷流右玉について解説したことがある。2006年11月号だ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000INAYVY

当時は自分も将棋を始めてなかったので、バックナンバーとして購入した記憶がある。現在では中古で手に入れるしかないが、プレミアがついているかも。安い時があればゲットするのがおすすめ。

ちなみに2006年12月号でも触れていたはず。

https://www.amazon.co.jp/dp/B000JLSU0W

というわけで、糸谷流右玉の紹介を終了しよう。自分の棋力では定跡の解説はできないが、指しこなすためのポイントはそのうち紹介したい。