タイトルは釣りであります。
……が、藤井七段を彷彿とさせる人物は出てくるよ。
というわけで、「投了すっか!~将棋奨励会物語~(以下、投了すっか)」の紹介をしたい。ちょっとだけネタバレあります。
1997年連載で奨励会を舞台にした作品
この作品は、1997年に週刊漫画サンデーで連載された将棋奨励会を舞台にしたマンガ。
今から22年も前である。
全3巻と短く、Kindle Unlimitedで読み放題だったので読んでみた。
というか、「スキマ」というサイトでも登録なしで読めるみたいなので、Kindle Unlimitedユーザー以外はこちらがおすすめ。
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原作者は来賀友志。「天牌」など麻雀漫画の原作者である。
(スキマだと「向谷匡史」になっているけど、なんでだろ?)
作画は神田たけ志。こちらも麻雀漫画「ショーイチ」で有名。男なら一度は桜井章一に憧れたことがあると思うけど、ショーイチの影響は大きいはず。
そして監修は最近うつ病九段で話題の先崎学六段(当時)。そのため、物語中に出てくる局面図はかなりしっかりしている。珍しいところだと、パックマン戦法も出てくるよ。
羽生善治九段が7冠を達成した1996年の翌年ということもあり、物語は7冠達成のシーンから始まる。
実在の棋士をモデルにしたキャラクターが多数登場
主人公は奨励会二段の田村一平。
小太りでお調子者で、すでに20歳は超えている。主人公っぽくないが、それがよい。
このマンガでは実在の棋士をモデルにしていることが多いが、一平のモデルはいないかもしれない。
見た目は故・村山聖九段を彷彿させるが、村山九段をモデルにしたキャラもちょっとだけでている(連載時はご存命)。
脇を固めるキャラクターは渡辺明二冠をモチーフにしているであろう進藤。
渡辺二冠が中学生棋士になるのは連載から3年後の2000年。これもある意味予言かもしれない。でも、中学生棋士は羽生九段が3人目で、渡辺二冠は4人目なんだけどミス表記かな?
嫌なキャラクターなのかなーと思いつつ、結構いいヤツなのである。
藤井七段を彷彿とさせるキャラクターも
そして問題のキャラクターが栗原。
16歳で奨励会一期抜け、竜王戦6組トーナメント優勝、プロ入り後24連勝達成など、藤井聡太七段を彷彿させる。
もちろん、14歳で奨励会一期抜け、6組優勝、29連勝の藤井七段のほうがすごいんだけど。完全にマンガを超えちゃっている。それでも22年前でこの設定はすごい。考えられるモデルもいないし。
ちなみに藤井七段と違い、かなりぶっ飛んだキャラクターになっている。
タバコもOK? 気になる当時の奨励会
作品内で気になるのは、奨励会員が対局中にスパスパとタバコを吸っていること。当時は成人していればOKだったのね……。
このほか、当時の奨励会の雰囲気を味わえるは貴重だ。イヤなやつも出てくるし、年齢制限に苦しむ人も出てくる。
というわけで、無料で読めるし、単行本3巻分とボリュームもあるので、興味もある人はぜひどうぞ。
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