1996年アメリカ大陸バス横断旅行記の続きその10です!
第1回はこちら
10kmを超える海中道路セブンマイルブリッジを通ってキーウエストへ
深夜2時。
グレイドハウンドバスはジャクソンビルに到着した。
ジャクソンビルはフロリダ州の大都市だが、今回はパス。
ここでマイアミ行きのバスに乗り換える。
しかし、このバスが最悪だった。冷房が効きすぎて寒くお腹は激痛に襲われた。トイレのないグレイドハウンドバスでの腹痛ほど怖いものはない。
それでもなんとか耐えに耐えて、マイアミに到着することができた。
マイアミバスディーポは24時間営業にも関わらずこじんまりしていた。
それでも日本人バックパッカーっぽい人は何人かいる。
茶髪でものすごい日焼けをしている人と話をしてみる。
彼は19歳で、7月から10月までアメリカにいるらしい。ここからシカゴまでグレイドハウンドバスで行くそうだ。
その後、昼間までマイアミバイディーポでくつろぎ、今回の目的地であるキーウエスト行きのバスに乗り込む。
前の方には乗れなかったが、窓側はキープできた。
というのも今回は海中道路であるセブンマイルブリッジを通るからだ。セブンマイルブリッジは名前の通り、7マイル近い(約10km)にも及ぶ長い長い海中道路である。
画像はWikipediaより
車のCMや映画などで見たことがある人は多いかもしれない。
しかし、バスはなかなかセブンマイルブリッジへ着かない。マイアミからはだいぶ距離があるようだ。
途中、レストストップでバーガーキングに止まったとき、日本人が何人かいたので話しかけてみた。
女の子2人組は社会人で、8日間だけアメリカに来ているそう。僕が30日間の旅行というと羨ましがっていたが、8日間でもかなり十分だとおもう。
もうひとり、仲間君という一人旅の男性もいた。
彼は京都産業大学の3回生が終了後、バンクーバーに語学留学へ行っているらしい。で、夏休みを利用してアメリカ旅行に来ているそうだ。
アトランタに20日間滞在して、アトランピックオリンピックを見まくったらしい。
「宿とかどうしたんですか? いっぱいですよね?」と聞くと
「教会にタダで泊めてもらったんだ」という。すごい行動力だ。
メジャーな種目は見られなかったらしいが、比較的人気のないマイナースポーツをたくさん観戦したらしい。
仲間くんとは気があって、これから長い間行動を共にすることになる。
バスは再び出発して、ついにセブンマイルブリッジへ。島々をたくさんの長い橋で結んでおり、素晴らしい景色。だが、疲れていたのかいつの間に眠ってしまった……。
目が覚めるとキーウエストに到着していた。
キーウエストユースホステルで宿泊
キーウエストはアメリカ最南端にある島である。
仲間くんはユースホステルに泊まるという。宿泊費はなんと6ドルらしい。激安だ。
というわけで、僕もユースホステルへ行くことにする。
仲間くんはかなり英語ができ、ユースホステルの車を迎えに呼んでくれた。
20分くらいして車が到着。とてもボロい車で独特の絵が描かいてある。南国らしい適当な雰囲気が最高だ。
車は10分ほどしてユースホステルに到着した。
ユースホステルは、中央に庭があり、周りに建物があるという感じ。雰囲気がある。
係の人の手際が悪く待たされてしまったが、無事にチェックイン完了。とりあえず2泊することにするした。
案内された部屋は6人部屋のドミトリー。まあまあきれい。
中にはとぼけた感じの韓国人が一人いた。
つたない英語で会話をする。
「日本人、たくさん泊まっているよ」という。
中庭を挟んで向かいの部屋には日本人2人が泊まっていた。
「ドミトリーがあまりにも暑くてこっちに移ったんや」という。
彼ら2人はツインの部屋に泊まっているらしい。
2人は池山くんと井ノ内くん。大阪出身で神戸大学に在学中らしい。いい意味で関西人ぽく話が面白い。
「明日は船に乗ってシュノーケリングに行くんやけど、一緒にどや?」という。
願ってもない話なので、僕と仲間くんも行くことに。
その後、4人でビールを買いに行き、冷房の効いているツインの部屋で飲んだ。ビールを飲むのは久しぶりかもしれない。南国のビールは最高である。
それからドミトリーに戻ったが、恐れていたほどは暑くなく、結構涼しい。すぐにぐっすりと眠ってしまった……。
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