自分はダメ人間が大好きであるが、あくまで良いダメ人間。
「しょうがないやつだな~」と笑って見れるレベルの人間である。
「悪い夏」は、そんなかわいいダメ人間でなく、周囲を不幸に巻き込む悪い意味でのダメ人間が大量に出てくる救いのない話だった……。
というわけで、ジュンク堂でジャケ買いをした「悪い夏」を読んだ。
26歳のケースワーカーを中心に、生活保護不正受給者、風俗営業のヤクザ、貧困のシングルマザーなど、ダメな人たちが大量に出てくる。クライマックスのダメの大団円っぷりというか、盛り上がりは凄かった。
文章は非常に読みやすく、サクサク読めるが胸糞の悪い展開なので、それを楽しめる(耐えられる)人向け。
同じ作者の作品をもう1作くらい読んでみたい。