現在、もっともスゴイマンガは「アオアシ」である。
25年ほど前から叫んでいるが、伝わっているだろうか?
2017年のマンガ大賞では4位になるなど、すでに十分な評価は受けていると思うけど、それでも足りない! 足りなすぎる!
アオアシは、漫画界、いや、人類が誇る歴史的作品と言ってもよいだろう(たぶん)。
というわけで、アオアシの素晴らしさを語っていきたい。
ネタバレはできるだけ避けてるけど、避けては通れない部分もあるので、未読の方は注意してね。
「Jユース」をテーマにしたサッカーマンガ
アオアシは2015年から週刊スピリッツで連載されているサッカーマンガである。
つまり開始から2018年現在まで連載期間は3年ほど。冒頭のウソがいきなりバレたが、まあよい。
アオアシの舞台はJリーグのユースチーム、「Jユース」。高校サッカーマンガは多数あるが、Jユースをテーマにした作品はそれほどないのではないか。
主人公の青井葦人(アシト)は、愛媛の田舎の中学出身。ポジションはFWで、少年マンガの主人公のような熱血タイプである。
(アオアシが掲載されている週刊スリピッツは一応青年誌)
正直なところ、熱血タイプな主人公は好きじゃない。しかし、アシトは猪突猛進なタイプではなく、「考える」ことができる。単なる熱血バカではないので、感情移入がしやすい。
余談だが、青井葦人(あおいあしと)でアオアシ。が、作中一度も「アオアシ」とは呼ばれていない。今世紀最大の謎である。
そんなアシトがスカウトされて「東京シティ・エスペリオンFC」のユースのセレクションを受ける。
ユースのセレクションからユース入団あたりから、加速度的に面白くなっていくのだ。
主要キャラクターが魅力的!
脇を固めるキャラクターは、どいつもこいつも魅力にあふれまくっている。
例えば、ユース代表監督の福田達也。
元リーガエスパニョーラで絶大なカリスマ性を持ち、アシトの運命を大きく変えていく。他のコーチ陣もキャラが立っていてよい。厳しいだけじゃなく、選手を育てようという意識が非常に高い。
ユース生は、セレクション合格組、スカウト生、Jrユース昇格組の3種。
それぞれ、苦悩、因縁を抱えているが、彼らの人間関係と成長も見どころのひとつ。
画像はスカウト生の富樫。ヤンキーキャラだが、さりげない優しさが魅力。
ほかのチームの選手たちも熱い!
スポーツマンガで苦手な展開が、相手チームが自分たちのチームをなめ切っているというもの。練習試合ならまだしも、公式戦でなめた戦いをしているとハァ? となってしまう。アオアシではそんな展開は当然ながらなく、すべての選手が懸命だ。
逆に主人公がJユースの強豪に所属しているだけに、格下である相手チームのほうが熱かったりする。
お互いが常に全力だからこそ、試合の展開は熱くなるのだ。もちろん、敵チームにも魅力的なキャラクターはたくさんいるよ。
アシトの覚醒に心が震える!
最大の見どころはアシトの急激な成長。単純なトラップ技術からはじまり、三角形の関係、アイコンタクトなど、現実のサッカーに即した技術を習得しつつ、最大の武器である視野が生かされていく部分が、ポイント。
また、異次元のFM義経、高校生ながらJリーグの試合にも出場するユース最高傑作・栗林に出会うことで衝撃を受け、さらなる成長を遂げていく。
そしてアシトに衝撃的な展開が……
順調に成長するアシトだが、福田監督から衝撃的なことを指示される。
ここから物語はさらに動き出し、話が進むほどによりサッカーの概念が深く、面白くなっていく。果たしてアシトはどこまで成長できるのか? 今後の期待は高くなるばかりである。
というわけで現在も連載中のアオアシ。サッカーマンガ史に残ることは間違いないだろう。
13巻がでたばかり! 13巻はほぼ試合だけど、緊張感がある展開は最高ッス!