アマプラのおすすめに出てきて、評価も高かったので「殿、利息でござる!」を視聴。タイトルは聞いたことがあるような、ないようなというレベル。2016年の作品で主演は阿部サダオ。江戸時代を舞台にした人情モノで、実話ベースらしい。
1766年、仙台藩の宿場宿・吉岡宿では「伝馬役」という物資を運ぶノルマを課せられており、住人は困窮していた。そこで考え出されたのは「お上にお金を貸して、その利子で伝馬役の資金を得よう」というもの。そこで、お上に貸すための資金千両(現在のお金で約3億円相当)を町人同士で集めようとするが……。
小商人が殿様を言いくるめて大金を稼ぐ、といったコメディ仕立てのストーリーと思っていたら全然違った。コメディの要素もあるが、基本はシリアスな路線。吉岡宿ための資金集めに賛同者がどんどん増えていくことにワクワクするし、穀田屋十三郎(阿部サダヲ)と、その父親、弟、子のそれぞれの思いが熱い。作戦の大きな壁となる松田龍平の悪役ぶりは存在感があって、殿様役の羽生結弦も雰囲気がある。
最後はスカッとし、オープニングにつながるラストシーンは感動的。人情物の時代劇を求めている人にはかなりおすすめだ。