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MSX2+時代の謎の同人ディスクの話

ものすごい昔の話で現物も手元に残っていないが、記憶の片隅にあるMSXの同人ディスクの話をしたい。

安価なキーボード一体型パソコン「MSX」

小学生の頃、家にはMSXがあった。どうしてあったのかは覚えていないが、僕が欲しがったのかもしれない。ほかの家族は誰も使ってなかった。

MSXを知らないキッズのために簡単な説明をすると、マイクロソフトとアスキーが提唱した共有規格で、キーボードと本体が一体になった機体が特徴の安価なマイコン(パソコン)である。
ディスプレイは家庭用テレビに接続し、ファミコンのようにカセットが挿せることも特異な部分。内蔵HDDなど永続的なストレージはなく、必要なデータはデータレコーダーを使ってカセットテープに保存するという仕組みだ。
僕はMSX専用のカセットを買った記憶はなく(友達から借りたことはあるが)、基本的には雑誌に掲載されているゲームプログラムのソースコードを打ち込んで遊んでいた。入力したソースコードはカセットテープに保存できるので、次回以降は打ち込まなくてすむのだ。読み込みにすごい時間はかかるけど。

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WikipediaのMSXより

フロッピーディスクが使えるMSX2+

そんなMSXだが、バージョンアップを2回して後継規格MSX2+対応の機種が発売された。中学生の頃だったと思う。友達のS本君がいちはやく購入していて、羨ましくて仕方がなかったことを覚えている。そんなSくんはMSX2+の使い方や魅力がわからなかったらしく、いらなくなったというので譲ってもらった(とはいえ、定価に近かったが。1万円引いてくれるといったのになぜか固辞してしまった)。なにはともあれ、MSX2+が手に入ったのである!

 

MSX2+で素晴らしかったことはフロッピーディスクが使えたことだ(MSX2以前から存在はしたが)。テープに比べて、圧倒的なスピードで読み書きができる! 読み込みたいプログラムのところで頭出しする必要もない! これはすごい。

 

怪しい同人ディスクに申し込む

この頃、パソコン雑誌をよく買っていた。MSXのプログラムコードが載っている、ベーマガ、MSX・FANなどである。その中でどの雑誌かは忘れてしまったが、読者同士が交流できるコーナーがあり、「毎月オリジナルのフロッピーディスクを送ります」という投稿があったのだ。当時は個人情報が緩やかな時代だっただけに、投稿者の名前と住所がそのまま載っており、●●円分の切手を送ってくれれば半年間毎月オリジナルディスクを送るよ、という内容だったと思う。
今から考えれば怪しさ満点だが、当時は非常に魅力的に見えたので申し込んでみた。値段はそれほど高くなく、送料とディスクの実費代程度だったと思う。

しばらくすると、第1号のディスクが手紙とともに送られてきた。手紙の内容は忘れてしたが、申し込みありがとうみたいな感じだったと思う。

期待に胸を躍らせながら、送られてきたディスクをMSX2+にセットする……。
そして、完成度の高さにびっくりした!

当時のMSX2+はコマンドを入力して操作するCUIだったが、MACのようなドロップダウンリストインターフェイスを実装しており、そこから実用ソフトやゲームなどを起動できる仕組みになっていたのだ! とても同人とは思えない完成度なのである。
どんなゲームが入っていたかは具体的には覚えていないが、夢中で遊んだ記憶がある

 

ディスクは予定通り毎月送られてきた。
そして、契約最後のディスクが送られてきたとき、「継続するならまた切手を送ってください」というメッセージが入っていた。
なんとなく面倒くさくて切手は送らなかったが、なぜかそれからも数回ディスクが届き、そして届かなくなった。

同人ディスクの正体は何者だったのか

それにしても、謎の技術力を持った同人ディスクの発行者は何者だったのか……。
料金的には明らかに金儲けを考えたものではなく、自分の作品を全国に届けたかっただけと思われる。
ちなみに製作者の名前は「中村製作所」だった気がする。ナムコの昔の名前だが、ナムコとは恐らくまったく関係ない。途中から名前が微妙に変わり、漢字一字が違う文字になっていた気がする。「鈴木製作者」だった可能性もあり、正確に覚えて無くて申し訳ない。
切手の送付先は神奈川県内だったことはほぼ間違いないが、正確にはどこだったか……。横浜とか川崎ではなく、厚木や相模原あたりだった気がする。ここらへんも曖昧な記憶だ。
よくある名前のせいでググっても見つからない。ネット上に情報はないかもしれない。読者交流コーナーがあるパソコン雑誌を虱潰しに探せば見つかるかもしれないが。

 

というわけで謎の同人ディスクの話でした。曖昧なことばかりで申し訳ないが、なにか知っている人、覚えている人は情報をお願いします!

 

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