Kindle Unlimitedで「[poor] (プア)ゼラニウムの誘惑」を読んだ。
全5巻で、「マンガonウェブ」で連載されていたらしい。全然知らなかった。単行本派なくて、電子書籍のみっぽい。
作者は郷田マモラ。「きらきらひかる」や「モリのアサガオ」などが有名で、警察、事件周りの作品が多い印象。絵柄はクセがあって好き嫌いがありそうだけど、自分は読みやすくて好き。
2018年、原宿。ヘアサロンでファッションデザイナー仙川亜衣が殺された。犯人はヘアサロン店長の増子英雄。逃亡する増子をノンキャリアで有能な刑事・猪野、新人キャリア刑事楜沢のコンビが追う。
警察ものの作品だが、犯人は最初からわかっていて、推理ものではなく、人間ドラマもの。ただ、タイトルにもある「poor」や「ゼラニウム」を始め伏線はいろいろあって回収されていく様は気持ちが良い。犯人視点と警察視点があり、犯人視点では警察から逃げる緊張感、警察視点では地道な捜査から徐々に犯人に迫るワクワク感が味わえる。
キャラクターも個性的。主要人物は、謎の生い立ちを持つ増子英雄、益子の逃亡を助ける新宿二丁目のバー店長・高倉真吾、叩き上げの刑事猪野、アスペルガー症候群の事楜沢。彼らを中心にストーリーが進んでいく。
最後の最後、読者に想像させる余韻を持たす終わり方も良かった。
というわけで、Kindle Unlimited会員はぜひ!