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【Kindle】未完の近未来私小説「ロカ(中島らも)」

中島らもの「ロカ」がKindle Unlimitedにあったので読んだ。
中島らもは好きな作家で、「ガタラの豚」は自分のオールタイムベスト。とくに2巻は素晴らしいので、未読の人はぜひ。「今夜すべてのバーで」「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」「永遠も半ばを過ぎて」も好き。

というわけで、ロカ。予備知識はゼロ。
68歳の老作家小歩危ルカは8年前に大ヒット作を出し、現在は新宿のホテルで暮らしている。外出時はWネックのギター・ロカをかつぎ、徘徊する。

中島らもは52歳で亡くなっているが、自身の将来を予測した私小説なのだろうか?
小歩危ルカは68歳にしてロックな生き方を貫いており、伝説のロッカーと意気投合したり、NHKの生放送でマリファナを吸いつつ暴言を吐いたり、19歳のアイドルを食事に誘ったりやりたい放題。

が、物語は唐突に終わる。
あれ? と思ったが、この作品は未完らしい。
ロカ自体、中島らもが急逝してから発刊されたそうだ。全然知らなかった。

作品としてはまあ楽しくは読めたが、平凡といえば平凡。中島らもファン以外は読まなくてもいいかもしれない。