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【Kindle Unlimited】「手塚治虫アシスタントの食卓(堀田あきお&かよ)」

Kindle Unlimitedが月99円対象だったので再び2ヶ月加入。対象本で「手塚治虫アシスタントの食卓」を読んでみたけど面白かった。全2巻で以前は1巻のみUnlimited対象だったはずだけど、2巻も対象になっていた。ラッキー。

作者の堀田あきおさんはマンガの神様・手塚治虫のアシスタントとして数年働いており、そのときの思い出を当時の食事とともに振り返るというもの。

自分はマンガ家自身が主人公で、青春時代を振り返って描くノンフィクションものが大好きである。小林まことの「青春少年マガジン1978~1983」、のむらしんぼ「コロコロ創刊伝説」、矢口高雄「ボクの手塚治虫」、平松伸二「そしてボクは外道マンになる」などなど。もちろん、「まんが道(藤子不二雄A)」も外せない。本書「手塚治虫アシスタントの食卓」も名作だった。

堀田あきおが手塚治虫のアシスタントになったのは1978年。応募は250人にも上り、採用されたのは5人。作中では堀田さんのほか、Wタベくん、Nブくん、Fクダさん、Sミズくんとなっているが、Wタベくんはわたべ淳、Nブくんは高見まこ、Fクダさんは石坂啓、Sミズくんは清水文夫という錚々たるメンバーだ(清水文夫さんについてはちょっとわからないけど)。

ベテラン作家らしく絵も非常にうまく丁寧に描かれていて、当時の雰囲気が伝わってくるのが最高。手塚治虫の仕事に関われる幸せを感じつつ、数年以内に独立をしなきゃ、という若手ならではの焦りもいい。
ベレー帽を脱いだハゲた手塚治虫がでてくるのも素晴らしい(ブラックジャック創作日記もそういうシーンがあったかも)。手塚治虫は変人だけど、基本的にいい人という描かれ方。手塚治虫は、石ノ森章太郎や大友克洋のような異才に対してはライバル心むき出しの発言をしていたというから、単にいい人に見えてたら駄目なのかもしれないけど。

というわけで、自伝物や手塚治虫関連物が好きな人にはおすすめッス。